「赤司くんのせいで、苦しんでいるんです」
「今まで僕がどれだけ訊いても話してくれなかったことを黒子テツヤには話した、なんて妬けるな。なあ、幸」
「赤司くんのことを傷つけたくなくて幸さんは話せなかったんですよ」
「黒子くん!!」
私の大声に二人がこちらを見る。必死だった。
「黒子くん、なんでそんな事言うの?お兄ちゃんだって、なんで喧嘩するの?」
「幸、」
「すみません、でもこれだけはひけません」
「黒子くん」
「赤司くん、二人で話しましょう」
「黒子くん!!」
「大丈夫ですよ、幸さん。悪口なんて言いません」
「悪いな、幸。そこで黙って座っててくれ」
彼ら二人は司書室を出て校舎のほうへと行ってしまった。もうどうしたらいいのか解らなくなって、黒子くんの教科書を床へ投げつけた。八つ当たりだって解ってる。
「なんで?黒子くん。内緒にしてほしかったのに」

ただ幸せを求めて歩いただけなのに
20120926
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