「律子は今週の試合、マネージャーの仕事できる?」
赤司くんに言われて「できますけど」と応えると、赤司くんは首を振った。
「試合と言うのは男バスの試合。各校の男子バスケ部員が一箇所に集まるんだ。その中でいられるか、と訊いている」
「できます」と言うのを躊躇する。お兄ちゃんに視線を向けるとお兄ちゃんも首を振った。行かないほうが迷惑にならないのだろうか。
「桃井といても逆にナンパくるし」
青峰くんが溜息を吐くとさつきちゃんは「いい迷惑よ!」とぷんぷん怒りだした。よっぽど下品なナンパなのだろう。
「どうする?」
もう一度訊かれて、でも応えられないでいると赤司くんは「いい考えがある」と言った。
「いい考え?」
「僕と一緒にいればいい」
黄瀬だと兄妹とすぐばれるし、と赤司くんが苦笑するとおにいちゃんは「律子っち顔似すぎ」と落ち込んだ。
「でも、」
「僕は大丈夫なんだろう?」
たしかに赤司くんの事は大丈夫だけど迷惑かからないだろうか。
「それに、律子に試合、見に来て欲しい」
少しだけ、心臓が揺れた。

一目惚れに近い夜景
20120911
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