「お兄ちゃん」
「どうした」
「あの、明日学校休んでいい?」
「おう、いいぞ」
夜ソファに座っていると風呂から出たばかりの美樹が隣に座って不安げにきいてきた。多分黄瀬に会いたくないとかそんなだろう。目の腫れはおさまってきたけれど、俺としても心配である。部屋に戻ろうとする美樹は小さく笑っていたけれど、多分、本当はすごく辛いんだと思う。でもそでは俺にどうこうできる事じゃないような気がする。やっぱり黄瀬じゃないとダメなんだ。

「母さん、美樹調子悪ぃみてーだから今日休ませる」
「わかったわ。大丈夫そう?」
「おう、ちょっとしんどいだけみてーだから一日休ませたら治ると思う」
だるそうに玄関にいる母さんと父さんを見送って俺も朝食を食べようとキッチンに向かうと何もなかった。
「忘れてやがる…」
母さんも父さんもうっかりしてるからたまに俺と美樹の分の朝食を忘れる。今日に限ってない。
「赤司に怒鳴られる…コンビニ寄ってくか」
「お兄ちゃん」
振り返ると自分の部屋から顔を出した美樹がいた。
「どうした?」
「やっぱりわたしも学校行く!」
顔以外を部屋から出した美樹はすでに制服を着ていた。
「今日は休むんじゃなかったのか?」
「ご、午前中だけ行く」
「……わかった」
じゃあさっさといくぞ、朝食無いからコンビニよるし、と言って玄関のほうに行くと後ろから駆けて来た。

飲み込まれるまであと一分
20130404
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