黄瀬視点
彼女は一週間ぐらい休んだ後、再び学校に来た。青峰っちと登校。
「おはよう、黄瀬くん」
「おはよーっス」
この一週間、ほぼ毎日彼女とメールをしてたから久し振りってわけじゃないけど、顔を見たのは退院した日以来で、ちょっと懐かしい。
彼女の顔を見て、そういえば、と俺はかばんをガサガサあさって一枚の紙を出した。この地域からちょっと離れたところの花火大会のチラシだ。チラシを彼女に渡すと隣から青峰っちがのぞいてきた。まあ、青峰っちの許可を得ずに出かけるのは無理そうだから見せるつもりだったけど、青峰っちはすっげー嫌そうな顔をした。やっぱりダメ?
「これ、夏休み行かないっスか?」
「お兄ちゃん、私行きたい!」
目をキラキラ輝かせて彼女は青峰っちを見つめた。青峰っちは考える。やっぱり身体の弱い彼女を外に連れ出すのは危ないだろうか。
「桃っちと黒子っちと青峰っちと美樹っちと俺の五人で行くならどうスか?」
「それなら、いいか」
「やった!お兄ちゃんありがとう!」
美樹っちは本当に嬉しそうに青峰っちの手をぶんぶんゆすった。
「ただし、当日前日で体調悪かったらダメだ」
「頑張る!やったね黄瀬くん!」
「俺、めちゃくちゃ楽しみっス!あ、そうだ、放課後服選びに行かないっスか?」
そう言うと青峰っちがまたまた俺をギロリと睨んだ。今日の青峰っち怖い。ていうか彼女が俺に関わってるときの青峰っち怖い。
「病み上がりだし、」
「大丈夫、今日は元気!昨日だって散歩に行ったじゃない。そのくらいなら大丈夫!私、黄瀬くんと服選びにいきたい!」
いつもより興奮気味の彼女に青峰っちは、完敗しましたと溜息をつく。
「俺も部活終わったらデパート行くからさきに行って選んで待ってろ」
「ありがとうお兄ちゃん!」
彼女の嬉しそうな顔ににやけると、青峰っちに「なんかあったら殺す」と言われて気を引き締めた。まじで殺される。
その後黒子っちと桃っちにも予定を訊き、花火大会に行く事になった。彼女はとても嬉しそうだった。

おかえりリトルブルー
(その笑顔に会いたかった)
20120827
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