「ということで、わたし、真太郎とお付き合いすることになりました」
部活後、お兄ちゃんと真太郎を待って、近くの公園で先ほどのことを説明しました。まだ納得がいかないというようにお兄ちゃんは腕を組んだまま眉間にしわを寄せています。部活中、体育館の二階からバスケ部の見学をしていましたが、明らかにパスじゃないボールを緑間君に投げつけているような気がしました。今日主将さんが休みだったことが本当に幸いです。……お兄ちゃんがここまで不機嫌なのははじめてみました。お付き合いすることもまだお許しをいただいていません。
「まだ早いですよ、恋人云々は社会人になってからでいいと思います」
「いやいやいやいや、お兄ちゃん、おかしいです」
何も言わない真太郎の袖をひっぱると、真太郎も困り果てたように八の字に眉を曲げているのです。こんな顔、真太郎するんですね。
「お兄ちゃん」
「だいいちなんで緑間くんなんですか。変人ですよ、彼は。絶対迷惑かけてきます」
「その迷惑だってわたし、嬉しいんですきっと」
「人生そんなに甘くないです」
確かに甘くないですね。でもお兄ちゃんが厳しくしてるんだと思います。はやく認めてください、そろそろお腹がすきました。家に帰りたいです。
「黒子、俺は留里が好きなのだよ」
真太郎はそう言ってわたしを後ろから抱きしめた。
「だから認めてはくれないか」
お兄ちゃんはそ言葉にさらに眉を寄せる。
「わたしも真太郎がすきなんです、お兄ちゃん」
暫く考え込んだ後、お兄ちゃんははあ、と溜息をつきました。
「留里を泣かせたら殺しますからね、緑間くん」

お兄ちゃんの口から殺すなんて初めて聞いた
20130714
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