神涙図書室 | ナノ




  サファイア・レトラント



【残留】
 変わることを恐れずに、前へ進んでいく片割れが眩しかった。知ることを恐れずに、踏み込んでいく勇気が眩しかった。自分はと言えば、変わることや知ることを恐れて、何か理由を付けて踏みとどまる。
「サーファは慎重だな」
 そう言って笑う姿にこそ、憧れた。
「ルビーが無鉄砲すぎる」
 勇敢だ、とはまだ言えないままで。
 補いあっていた昨日までとは、きっと何かが変わる。けれど今はまだ、前には進めない。
...end...






prev / next

[back]










* top *


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -