神涙図書室 | ナノ




  エトワーリャ・サイ



【微笑み】
 待っているわ、とその人は言った。柔和な笑みだった。羨ましさと妬ましさと、憧れと、そうなれない自分への失望。嫌いたかった。嫌いでいたかった。けれど、大好きだった。
「待っているわ」
 いつしか、自分がそう言っている。いつかの自分と良く似た目をしたあの子は、いつか此処を訪ねてくれるだろうか。
...end...






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テーマ「人外ファンタジー」
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