ヨウスケ・ソウリュウ
【なれたらいいのに】
自分はずっと、偽物な気がしていた。誰かの輝きを受けてようやくそこに存在する、偽物な気がしていた。最近それは、近くに本物がいるからだと、納得し始めた。何者の光にも負けない、自分だけの光を持つ本物。誰に何を言われてもぶれない本物。その存在を見ていると、自分は偽物なんだと思い知る気がして。太陽は、全てを惹き付ける。太陽を羨み妬む、そんな存在すら。敵わないな、と思ってしまう。自分との違いを、思い知らされてしまう。
なれたらいいのに。
...end...
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