小さな誠 | ナノ

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 新年。年明けに日本人がついつい求めてしまうお雑煮をエミヤが大量に用意してキッチンで配る中、新撰組副長はそそくさと幾つか餅を貰い部屋へと戻る。

 手早く七輪を用意し、網を置くとその上に餅を乗せて焼き上がるのをじっと待つ。その間に何処から嗅ぎつけて来たのか小さな自分と斎藤、そして沖田が部屋に集まってくる。「お前らの分は無いぞ」と素っ気なく告げるも、各々が持参した餅を掲げてドヤ顔で見せ付けてきたため、溜息を一つ吐いて「自分で焼けよ」と告げた。

 それに「はーい!」と揃って元気よく返事すると餅以外にも持参したのであろうみかんや煎餅などを食べ始める。珍しく平和な新撰組の一年の始まりだった。

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