ある日突然「うるせぇぞ、斎藤!何を考え込んでやがる」と檄を飛ばすついでに拳も奮って理由を問う。殴られた後頭部を擦りながらちびはじめちゃんは理由を説明し始めた。
「いやね、そろそろ慣れて来たからとんしょから出て別の所で寝泊まりするべきかと思ってさぁ…」
「なんでだ?お前も新撰組なんだからここが帰る場所だろ」
「いやそうなんだけど、ほら…沖田ちゃんとかはあの魔王様んとこ居るじゃない?だから俺も常在する場所を変えた方が良いのかと…」
もにょもにょと説明するちびはじめちゃんを見ながらフンッと鼻で笑うと土方ちびさんは言う。
「お前のやりたいようにすりゃあいい。何処に居ようとお前が新撰組三番隊隊長なのは変わらん」
「副長ってホントさぁ…そういうとこだよ」
なんだそれはという視線から自分を守るように顔ごと他所を見ながらちびはじめちゃんは暫くはまだとんしょに留まることにした。
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