植えられた推し | ナノ

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×月○日(吹雪)
一本だった鉢の沢庵が四本に増えていた。しかしちびは一向に食べる様子がなく体調不良かと心配していたら、エミヤさんに漬けて貰った沢庵は二分の一くらいを余裕で平らげていたので食欲不振ではなさそう。どうやら漬け具合を確認しているようだ。

×月×日(吹雪)
沢庵が四本に増えて三日ほど経ったがまだ食べないようだ。エミヤさんに貰った分の沢庵はもう残り少ないので、新しく漬けてもらおう。一応お茶菓子や普通のご飯でも問題は無いらしいが、大好きなものを毎日食べたいと訴えるちびの望みは無碍に出来ない。出来る限り手配してやろうと思う。

×月△日(猛吹雪)
ちびが頻りに呼ぶので鉢植えを覗き込むとあの四本の沢庵が一つの塊になり、なんていうか…あの時辛酸を嘗めさせられた魔神柱のミニチュアみたいな…ていうか小さいアンドラスが生えてきていた。ちびは何故かドヤ顔をしている。工房で調査してもらったところ、意識はあるが全く害はないらしいのでそのままちびのペットとして扱うことにした。ちなみにそのあと、別の場所から普通の沢庵も生えてきた。

×月◇日(吹雪)
ミニアンドラスもちびも仲良くやっているようだ。ちびは時々「しちゅうみまわりへいく」と言って部屋を散策するのだが、ミニアンドラス…ミニドラスは動けないので留守番をしている。どうやらちびの中ではミニドラスは常駐隊員となっているらしい。ミニドラスもそれを理解しているのか、なんとなく周りに注意しているようだ。ちびはミニドラスに沢庵を分け与えようとするが、ミニドラスは食べれないらしくその度二人してちょっとしょんもりするのが可愛い。ミニドラスが食べられなかった分は自分に流れてくるが、食べてやると二人して満足気にするので面白可愛い。

▲月▲日(雪)
ミニドラスの居る生活にも慣れてきたが、久しぶりに遊びに来た小さな沖田さんが腰を抜かすほどびっくりしていた。それを見たちびは 「なさけないぞ」とか言っているけど、小さな沖田さんの反応が一般的だと思うぞ。小さな沖田さんは「ほんとうにあんぜんなんですよね!?」と散々確認してから帰っていった。多分、近々話を聞いたアーチャーの信長さんが面白がって見に来ると思うのでお茶菓子を用意しておこう。

▲月●日(雪時々晴れ間あり)
折角だからと思って竹製のコップを用意してちびのお風呂にしてみた。外の雪をわざと散らして露天風呂気分を味わってもらった所、気に入ったらしい。時々やるように要求された。このくらいなら別に週一程度でなら出来ると約束したところ満足気に微笑んでいた。

▲月◆日(吹雪)
案の定アーチャーの信長さんがミニドラスを見に来た。一頻り観察し遊び倒してお茶とお茶菓子を食べ散らかした後、満足気に帰っていた。嵐のようなサーヴァントだ。小さな沖田さんと大きな沖田さんが申し訳なさそうに頭を下げてから帰っていったのが印象的だった。

▲月■日(吹雪)
昨日の襲撃のせいでちょっと疲れたらしいちびとミニドラスは今日は臨時休暇としてのんびりお茶を飲むことにしたらしい。高めの沢庵を要求されたがまあこのくらいならと購入した。

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