「何見てんだよ」
びっくりして振り返ると真後ろに藤が立っていた。アシタバたちは今日はいないのか、とぼんやり思う。
藤の視線は俺が見ていた方を辿った。瞬間、げ、という顔になる。予想はしてたけどそんなあからさまにしなくとも。
「何だよおまえ、ロリコンの気もあったのかよ……」
「うっせ!別にそういうのじゃねえし!そして俺は断然年上派だ!」
「あーはいはい」
こいつ聞いてねえな、と興味なさ気に視線を逸らす藤を見て舌打ちをする。まあ、そう思われても仕方ない部分もあった。見ていたのは確かに幼女だったからだ。いやでも別に性的な目で見ていたわけじゃない、これは誓える。俺が性的な目で見るのはみのりちゃんみたいな巨乳美人なお姉様だけだ。(しかしあの幼女が大きくなったときを考えて少し興奮したのは否めない。俺は自分の性欲に正直なのだ。)
「じゃあ何見てたんだよ」
「あ?あー」
幼女は一人で公園に立っていた。正確には一人になったのだ。
「さっきまで兄ちゃんがいてたんだけどよ、自分の友達と遊ぶからって妹置いてどっかいっちまったんだよな」
「は?」
「んであの子、特に何も言われてないのにあそこでずっと待ってんだよ。だからそれを見守ってんの。兄ちゃんも小学生ぐらいだったから戻ってくるかわかんねえし」
遊びたい盛りだからな、と呟きながら藤の方を見ると、なにかこの世のものじゃないものを見るような顔で俺を見ていた。え、なに?俺なんかしたか?
「……おまえ、そういう普通のことも考えてんだな」
「はあ?失礼すぎるだろ」
「うん、なんか、俺おまえのこと勘違いしてたかも」
「どんな認識だったよ」
「バカで単純なエロ猿」
「それただの悪口だ!」
藤は心底驚いているようだった。まあ無理はないし、別にいい。実際俺はバカで単純なエロ猿だからだ。あ、猿ってのは撤回してほしいかも。
「ま、あの子も成長したら爆乳の女の子になるかもしれねーしな!先に唾付けとくんだよ」
「ふーん。な、安田、おまえいい奴だな」
「ふーん、てすごいスルースキルだな……つか、何だよいまさら。俺は昔っからいい奴だっつの」
「は、言ってろ」
「おまえ褒めるかけなすかどっちかにしろ!」
しばらくすると兄が戻ってきた。幼女の笑顔を見ていると、なんだか自分がすごくいい人間のような気がした。(さて、あしたはだれのスカートをめくろうか)
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安田が好きすぎて書いた話。内容がない。
とりあえず、いい奴かな、と思った瞬間すべてを台なしにする残念な安田が書きたかった。藤とは仲良くなる気がするんだけど妄想ですねはい
藤と安田の絡みがもっとほしいです、先生!