佐助さんと騎士様1


「ぐ……」
「何やってんの!」
「、武田の所の忍び、か。手負いの私を笑いにでも来たか?」
「あちゃー… 顔やられたんだ」
「完全に避けたと思ったのだがな。泥雨に足を取られ…不覚、極まりない」
「オンナは顔も武器でしょうが。こりゃ…こっぴどく焼いたんだねぇ」
「傷が首に近い分出血が酷くてな… 仕方なくだ」
「きずもの、か」
「……それ以上言うと燃やす」
「はいは〜い。ここらは片付いたみたいだから撤退しろってさ。それ伝える為に俺様来たんだけど」
「そうか。なら先に行け」
「アンタは?」
「他に仕事が残っているのだろう? 早く行け」
「大至急アンタを連れて来いって総大将直々の命令受けてんのよ俺様。馬も、少し行った所に用意してある。…そんな暑苦しくて重々しい具足着込んでなけりゃ、俺様がひょいと運んで差し上げるのにねぇ」
「…大至急と言ったか」
「ウチの総大将さんってば、お付きが欠けると酷い荒れ模様になるんだね。剣幕がいつにも増しててさぁ、恐いのなんのって。今頃もう一人のお付きが宥めてる所だろうけど」
「ッ! な、なにをする…」
「“焔”、雨にやられたの? 弱々しすぎて、いつものアンタらしくない」
「……」
「立てないんでしょ。怪我?」
「…違う」
「じゃあ何?」
「……」
「…まぁいいや。ていうか、重っ…なにこれ、着込みすぎじゃない?半分脱げば?」
「貴様は着なさずぎ、だ…」
「ま、忍びですから」
「……」
「あっち、もうちょっとだから」
「……な…」
「ん?」
「すまない、な…」
「…あっち着いたら、傷、あとその熱傷も見てもらいなよ」
「ああ…」
「アンタが倒れたらウチの大将たちがうるさいからね」
「…たち…」
「真田の大将と武田の大将。あとアンタの大将も」
「フッ… そうだな、気張らねば」
「…頼むから、無理だけはするなよ」
「お前も、な」
「……、はいよ」


― ― ―
少し違う話ですが、中の人が同じなbsr佐助とTOAジェイドは口調こそ違うもののかなり似たところがありますね。

12/08/30
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