ロイさまが悪夢を見た


「(くそ… 水でも飲むか…)」
「…ロイ? どしたのこんな時間に…ってうわもう3時」
「…ちょっと、ノドが乾いて」
「ふぅん…」
「(コップは、っと…)」
「ロイ」
「うわビックリした。なんだよいきなり湧いて出るなよ」
「……」
「なんだよ…ホントに」
「牛乳、賞味期限近いんだ」
「は?」
「座ってて。ホットミルク作るから」
「…ん、ああ。わかった…?」


「じんわりおいしいよね」
「うん」
「…ロイ、汗」
「…汗? ああ…なんか、寝苦しくてさ…」
「……、それ飲んだら大人しく寝ること。いいね?」
「ああ。ちゃんと寝るよ」
「私も寝るわ」
「そうか」
「よいしょ…っと」
「…? 何で俺の部屋に来るの?」
「寝るんだよ」
「…フィオが俺の部屋で?」
「…だめ?」
「いや、ダメっていうか…なんで?」
「たまにはいいでしょ?」
「いや、良くないでしょ…」
「甘えたい日もあるさ」
「ええー…」
「正直言って私まだ眠くないんだよね。でも寝ないとヤバいからさ…寝かしつけてくれない?」
「…手のかかる…」
「じゃあ、オッケー?」
「オッケーって… 元より俺の意見なんて無視の強制でしょうが。いいよ、別に」
「やった!」
「ほら…まだあったかいと思う」
「へへっ…ぬくいぬくい」
「俺も目が覚めてきてるんだよなぁ…寝れないかも」
「寝なさい寝なさい…ああー…やっぱりロイはあったかいなぁ…気持ちいい…」
「俺が落ちるだろ…あんまり押すなよ」
「しあわせ…いい夢見れそう」
「…起きたらベッドから落ちてそうでうかうか寝てらんないなこりゃあ」
「ふふ…」
「……おい、フィオ…」
「……」
「…寝たのか? 早すぎだろ…」
「…まだねてない」
「…寝てろよ」
「ロイが寝るまでは寝ない。ほら、背中なでなでしてあげるから、寝よう?」
「…なでなでって…こどもじゃないんだから…」
「……」
「……、 いつまで撫でてるつも」
「喋ってないでさっさと寝なさい」
「……、ハイハイ…」
「…ふふ…」


- - -
暗闇でPCの光を反射するロイの汗と目のくらい色を優しく包んであげ隊。

150121
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