ロイさまと生きてるって素晴らしいよね


「…人間、生まれてきたことに意味があるよね」
「…哲学でも語り始めるつもりか?」
「そうじゃない。もうね、私は開き直ることにしましたっていう話をしようと思ったの。ロイ、聞いてくれる?」
「長い話になりそうだな…」
「じゃあ簡潔にまとめる」
「別に長くても聞くけど…」
「まずそのいち。別れるその時が怖くて最初から出会わなければ良かったとか言うんだったら、それって生きてる前に死んでるよーなもんじゃない? どうせ生きてるんだったら数ある選択肢の中からさっさと死ぬこと選ぶんじゃなくて、堂々と生を謳歌しようじゃないか! 前向きにいこうぜ〜! っていう話」
「…フィオにしては珍しく明るい意見だな」
「そのに。別れの時の事を考えて勝手に悲しくなるのをやめようって話!」
「それはとても良い事だと思うよ」
「そのさん。逆に!別れの時にすっごく悲しくなるような、とっても楽しい生き方をしよう!! っていう話! いじょう!」
「…そっか」
「『そっか』って、何さ。色々考えて出した私の結論なんだよ! もっとこう、感動みたいなものがあってもいいんじゃないかな!?」
「いや… フィオも色々考えてたのか…と思って」
「そりゃ考えるよ!人間だもの!生きてるもの!」
「…俺の事じゃん。ぶっちゃけ、それって」
「まあ…は…半分、ね! 半分は私のためにそう思ったのであって、もう半分はロイのためにそう思った…ってのはある!」
「またはじまった…素直じゃないんだから」
「ふん…十分素直でしょうが…」
「ふふ…楽しいな。アンタといると、ホント」
「…そう、かも、しれない、かもね」
「あーあ後ろ向き。もっと前向けば?」
「…っ、ろ、ロイは前向きすぎ!」
「ごめん。ちゃんと隣も見てるよ?」
「隣ってなにさ」
「俺の隣を一緒に歩くフィオって意味の」
「…ゴメン。ちょっとだけ黙ってて」
「なん… …なに。なんで喋っちゃダメなの?」
「今のにキュンとして吐きそう。…追い打ちかけないでね」
「…吐きそうって、言うに事欠いて、吐きそうって…」
「はぁ…これだから、ロイは…もう…」

- - -
『そっか』のトコでロイが柔らかく微笑むのを想像してああもうロイさまなんでこうかっこいいのかしら!?!?結婚して!!!!いや結婚しろ!!!!!1ってなりました。

150120
*次へ | back | 前へ#

◆top


「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -