ロイさまはやさしい男の子1


「それってなんなんだ?」
「それ?」
「その、パソコンの文字をいっぱい打つやつ」
「えーーーっと、…なんて言えば良いのかなぁ」
「…俺じゃわかんないこと?」
「分かんないっていうか…今プレイしてるゲームのキャラのAIのプログラミングなんだけど…」
「…うん」
「…で、ええと… こう来たらこう! みたいな…そのキャラのマニュアルを作ってる、みたいな…」
「……うん」
「ん。ごめん。説明無理ぽい!」
「いや、なんとなく分かったような…気がするような…」
「人に伝えるの得意じゃないんだ。あんまり」
「でも今のは伝わったよ。ありがとう」
「…気、使わなくていいよ。私って人に心配りが出来ないから、…ロイもあんまり私に気を揉まないでいいからね」
「…そんなこと言われても俺は俺だしフィオはフィオだから、フィオのやってることが俺には全部は理解できないかもしれないけど、それは俺には出来ないことで、それってとてもすごいことだってのは分かるから」
「……」
「…あ、俺、変なこと言ったかな」
「いいや、そういう事言われたのは初めてだから… ちょっとビックリしちゃった」
「そういう事って…フィオがすごいってことが?」
「そこじゃないんだけど… う〜んっ、ロイくんって………やっぱり面白い」
「面白…え? 俺が?」
「ふふふ、あなたと居ると飽きないなぁ…」
「そ、そりゃどうも…なのかな?」

- - -
人との違いを楽しめるロイさま とか…

150114
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