今を追いかける


「(『朝が来なければいいのに』…ダメだ。『一緒に起きていてくれますか?』…これもダメだ)」
「何か変な事でも考えてる?」
「…いえ何も、何も考えてません」
「そうか」
「…(嘘ついちゃった…)」
「今僕が考えてること、教えてあげようか」
「…はい?」
「僕はこのまま、時が止まればいいのにな。って思ってた」
「……」
「フィオは、そんなどうにもならないことを思ったことはない?」
「…あります。結構、頻繁に」
「そっか。良かった。僕とおんなじだね」
「…でも、結局それは、どんなに思ってもどうにもならないことだから、私はあまり、意識しないように…してます…」
「……」
「悲しいですよ。どうにもならないことを、一生懸命願っても…」
「そうかな」
「…変な事を言いました。すみません、忘れてください…」
「……」
「……」
「…どうにもならないからこそ、今この時を、どうにもできないなりに頑張ってるつもりなんだ。僕は」
「……」
「時が止まればいいなって、思うよ」
「…私も、思い、ます」
「…良かった。おんなじ、だね」
「…ちょっと、違います」
「?」
「私、さっき『何も考えてない』って、嘘をつきました」
「うん」
「本当は、…本当は、『あなたと一緒にいるこの時間がずっと続けばいいのに』って、思ったんです」
「…うん」
「……」
「……」
「…言葉にしたところで、意味なんて何もないって思ってました。」
「僕は、君が欲しかったんだ」
「…え」
「今の君が、君の言葉も、それは君自身だから」
「……」
「また一つ、僕はフィオを貰えたよ」
「…ずるいです。私だってマルスさんが欲し――」
「あげるよ。今の僕なら、いくらでもあげる。その代わり…」
「…そのかわり?」
「今の一歩先のフィオを、僕にくれないか」


- - -
珍しくマルス。
今これかいてるの午前4時なんですけど、この時間帯は次の日仕事があると、このまま(仕事が待ち構えている)朝なんて来なければいいのにな〜と思いながらも深夜テンションで目がギンギンになりながら作業してます。駄目人間…
嗚呼… 仕事があるから寝なきゃいけないのは分かってるんだけど、寝て起きたら仕事だと思うと…寝てしまいたくないよぉぉ〜><

141113
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