ロイさまと幸せの花占い


「『好き』『嫌い』『好き』…好き! わぁーいやった好きだってー!!」
「三つ葉のクローバーで花占いか…? おいおい、当初の目的はどうしたんだよ」
「だって…四つ葉のクローバーの方は一向に見つかる気配がないから… あ、じゃあ…四つ葉のクローバーが『見つかる』『見つからない』『見つかる』『見つか…』あれっ? み、見つからない!? 『見つかる』じゃない …あ、あれえっ!?」
「おおー! よかったな、見つかったじゃん!ソレだよソレ。…もう葉っぱちぎってるみたいだけど… 一枚しか残ってない…」
「あ、あああぁ…… 四つ、四つ葉が…一つ葉のクローバーが…」
「そっか… じゃあ苦労の末に四つ葉を見つけたけど知らなかった…見てなかったとはいえ幸せのクローバーを無残に引き千切ってしまい悲しみに暮れてる言ってみれば自業自得なフィオさんにはコレをあげよう。 …ハイ」
「あ… いちにいさん、よん… 四枚、四つ葉だ。四つ葉のクローバー…! あらら、ロイも見つけてたんだ…。それならそうと早く言ってよ〜!」
「結構簡単に見つかったぞ…? まあアンタは遊びながら探してたからな… 『すき』『きら〜い』『すきぃ』とか言ってさ」
「うわぁ… 私の真似をするロイって結構…クるんだよね…色々と」
「うっさい。似てるだろうが」
「えへへへ… ありがと、ロイ」
「うん。まあ…気にすんな」
「気にする…? …えへへ」
「あっ、またあったぞ。四つ葉」
「えっホント!? あっホントだ!」
「まだ取るのか」
「うふふ。 …はい、これはロイの!」
「お、俺の? 俺にくれるってこと?」
「うんっ」
「ありがとう… でもどうしたんだよ。アンタが欲しかったものだろ? 二個ともフィオが持ってればいいじゃんか」
「私は一個あればいいの。いや、なくてもいいくらいだけど… ええと、とりあえず………帰ろ?」
「…? 自分から言い出したのに。…今に始まったことじゃないけれど、やっぱ変なヤツだなアンタは」
「そりゃあどーも。…四つ葉のクローバーさん、私のワガママに付き合ってくれてありがとう。三つ葉さんもありがと。一つ葉さんは…ごめんね。うん、一緒に持って帰ろうかな…」
「別に欲しい訳じゃないけど、俺へのねぎらいは無しかー」
「ありがとロイ。好きだよ」
「……」
「へへ…」
「(くそ… 冗談だと思ったら珍しく本当に幸せそうな顔して言うんだもんな、ずるい)」

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探そうと思って探すと簡単に見つかることが多いような気がする四つ葉のクローバー。

140918
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