学園de後輩ロイ3


「先輩、帰りましょう? 5時になりましたけど…」
「もうちょっと待って」
「もうちょっとっていつですか。先輩、誰かを待ってるんですか?」
「いいや。…あえて言うなら君を待ってるんだ」
「俺、ですか? 俺はずっとここにいるじゃないですか」
「もうちょっとで…そろそろかなぁ…」
「? なんなんですか。俺腹が減ってきましたよ…今日は俺の家でメシ食うって言ってたじゃないですか。そろそろ帰らないとメシの支度が、」
「……」
「…? フィオ先輩…?」
「…好きなんだ。赤い色が」
「あ、…赤い、いろ、…ですか?」
「夕焼けが好きなの。夕焼けに染まるこの時間帯が好きなんだ」
「…そうなんですか」
「ロイは赤い色が似合っていいね。夕陽に照らされる君も、素敵だな」
「そう、ですか…」
「…好きだなぁ、ロイくん」
「……………、…バカなこと言ってないで、ほら、さっさと帰りましょう。メシの支度が出来なくなります」
「…そうだね。おなかすいたな」
「……、先輩も、」
「ん?」
「先輩も、き、綺麗ですよ。夕陽が、…夕焼け色のフィオ先輩も、素敵…です」
「……」
「な、なんですか」
「ふふっ」
「なんですか…!」
「…ロイ、帰ろ?」
「……、はい」
「やっぱりロイ好きだなーかっこいいなー」
「…さあさあ、棒読みはやめて帰りましょう。置いていきますよ?」
「ま、待ってよ、ロイくん!」

- - -
夕焼け大好き人間なのです。私。
140523
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