もしも、好きだと言ってくれたなら、


シリアスめ
- - -

「フィオ」
「(目を見れば分かる。冗談じゃない、彼は本気の言葉を、)」
「…ずるいぞ。アンタばっかり押し付けといて、今度は俺が押し付ける番って時に」
「ごめんね。ほんとうに、ごめんね…」
「フィオ…」
「ごめんね…ロイ、ごめんなさい…」
「(ごめんっていうのは、つまり、俺の『好き』はアンタには受け取ってもらえないってこと、なんだな)」
「ロイ… すき。だいすきだから…」
「…ああ、知ってる。分かってる」
「嫌いにならないで」
「分かってる。俺はアンタを『好き』なままでいるから…」
「ごめんね…」
「(待ってるから)」

- - -
好きだ好きだと言い続ける口からは、愛してるという言葉がいつまでたっても出てこれないまま。
140501
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