ひかれた蛇


「…すんません、ドジっちゃいました」
「なんでこんなに…! っ、原因問いただすより先に修理だ。これは…損傷が酷すぎる!」
「でも、っでも、任務、せいこう、させましたよ、俺っ」
「喋るなっ、オイル漏れもしてる…これ以上エネルギーを消費するな」
「あなたがおれに、貴女が直々にくれた、しごと、だから、俺、がんばったんです。あなたに、ほめられたくて、おれ、がんばった、です」
「お願いだスネーク…黙っててくれ。頼むから…」
「…フィオ、さ、ん、」
「くそっ、動力炉がこれじゃあ…! くそぉっ!!」
「(フィオさんの、なみだ…?)」

 // 

「…CPUは奇跡的に無傷、動力炉も日数はかかるが修理可能ではある。…お前があのように取り乱すとは、らしくないのぅ…フィオよ」
「面目無いです。Dr.のお手を煩わせることになるとは…」
「まあワシにかかればアレくらいはちょちょいのチョイじゃわい」
「…今回の件、また勉強になりました。これからも精進してまいります。では、失礼します…」
「……馬鹿モンが…」

 // 

「……………、私の、せいだな。スネーク…」
「……」
「……、今、目覚めさせて、あげるからね…」

- - -
見るも無残、惹かれて轢かれた蛇。

131005
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