クイックさんに気遣われる


「お前…大丈夫か」
「…へ?」
「歩くのにもフラフラになってるじゃないか。また寝てないんだろ」
「うん、まあ… でもあとコレをメンテ室に持っていくだけだから、そしたら寝るよ」
「持っていくだけなのか? ならお前の代わりにオレが持っていく」
「クイック…? あ、いいよ。あっちに噛ませなきゃいけないデータだから、自分でやる」
「データを取り込ませるだけなら誰でも出来る。お前でなくてもな。…いいから、ホラ」
「…なら、お言葉に甘えて。どうぞ」
「ああ。じゃあ行くぞ」
「行くぞ? どこに…?」
「お前の部屋だろ」
「…そんな、子どもじゃないんだから」
「前回そう言って別れた後廊下で出会ったヒートに遊べとねだられ、それを断り切れずに次の日クマを深くしてげっそりしていたのはお前だぞ」
「あれは…私も分かって遊んだんだもん。ちゃんとまっすぐ戻ればいいんでしょ」
「信用ならない発言だ」
「…わかった。ぜひエスコートしてください。話でもしながら」
「ああ」
「…クイックさん」
「何だ」
「貴方は素敵な人だね」
「そうか」
「そうか、って…」
「オレは何か変な事を言ったか?」
「いや、そういうところが素敵だなって」
「? よく理解出来ないな…」


ー ー ー
クイック=イケメンを目指し迷走中…

130516
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