あのデネブがある事をいつも考えているのです。





お誘いのタイミング




「なぁ、みつきさんは何が好みなんだろうな!」
いつしかデネブが言い始めてもう毎朝の日課になってきている。
「・・・本人に聞けよ。」
「和食かな、それともイタリアン?あ、侑斗は和食だよな!」
毎回毎回そんなに彼女の所に行きたいのなら会いに行けばいいだろうが。
ぁ、でも俺がいないとまずいか・・・・。
といつもゼロライナーに一緒に乗っている桜井 侑斗は思っていた。
デネブは料理に使うお玉を手に持ちながらなにやら料理を考えているのかと
思いきや、野上 良太郎の幼馴染でもあるみつきのことを考えていたようで
ソファーに座っていてそのデネブをみていて侑斗は飽き飽きしていた。
ゼロライナーが急に止まった瞬間、そんな飽きなど忘れてしまいそうだ。
「侑斗!買い物行こう!」
・・・ちょっと心配した俺がバカだった。






買い物に行く場所はいつものスーパー。
色とりどりの野菜に目を光らせている緑色のメッシュをしていて
髪の毛が長い、桜井・・・侑・・・違う。
侑斗に憑依しているデネブであり、いつも侑斗がむすくれているのが
多いがデネブが憑依するといつも見せないような笑顔をみせる
(そりゃ、侑斗ではないからでもあるが)
野菜コーナーだけでてんこもりになった籠一つで次にレタスを乗せようとした時
侑斗が声を荒げた。
「(バカ!そんなに入んねぇだろうが!!!)」
侑斗は起こった声がデネブは聞こえてすぐに近くにある買い物篭の空を取ろうとしたとき
デネブがカートを取りにいこうとしたときだった。
片手で持っていたカートがなくなっていて代わりというように隣にはカートを
持っている、今デネブが一番会いたい人物が居た。



「みつきさん!」
「うわっ、あ!デネブさんだったのね。」
びっくりしたー、と手を胸に抑えて笑っている目の前の彼女が
先ほどから言っているみつき。
野上の幼馴染で俺たちのことも知っている。
しかし、俺の体にデネブが入っているのはあまり見られていなかったからか
本当に驚いているようだ。



「いつも侑斗がお世話に」
いつもの挨拶をしようとしたデネブに気がついた侑斗がイラっときていた。
毎回そうなのだ。
結局自分(侑斗)の話をして「さよなら」と別れていった後に
「また聞くのを忘れた・・・!」とデネブがしょげる・・・そのエンドレス。
『(おい!ちゃんと好きなもの聞いとけよ!)』
「(あ!そうだった!)」
今更ながらデネブは自分が言いたかった事に気が付いたみたいで
わたわたとするデネブにみつきはきょとんとしたが、またくすっと
笑ってしまった。
「なんか侑斗くんの身体でそうやると面白い。」
「そっそうかな?」
「うん。」
「!あっみつきさん!」
今こそチャンス!と意気込んで言おうとした時
なにやら店内放送に一時デネブの動きが止まった。
それはみつきも一緒でその店内放送の声が聞こえ出してきた。
『タイムセールです。なんと鯵が一匹30円で50名様まで1分間
時間制限です!』
その店内放送が終った瞬間、デネブ(侑斗)+みつきは目の前にいた
主婦方の身体からオーラーに身を潜めてしまいそうになった瞬間。
「!みつきさんも!」
「えっ!?」
デネブは手を引きおばさん達に紛れ込んでいた2人があっという間に先頭に
続いていてついに先ほどの放送していた所にたどり着きゲットしたのである。





「いやー、今日は安く買えた・・・」
「あの・・・デネブさ・・・」
「え・・・?」
戸惑い声が聞こえてデネブは後ろを見るとしっかりと未だ
握り締めているみつきに手が自分の手に納まっているのを見て
真っ赤になりながら「しっ失礼!!」と慌てた風にみつきの手を
離しちらりとみるとみつきはまたもきょとんとしている。
「でもデネブさんのおかげで今日の夕食安く買えました。」
ありがとうございます。にっこりと笑っていう彼女に言葉が出なくて
でもやっと侑斗がくれたチャンスを逃しちゃいけないと思って・・・。







「あの!よければ今度侑斗の為にゼロライナーに遊びにきてくれないか!?」
「・・・え?」
突然大声でいうデネブに一旦みつきが止まった。
目の前で真っ赤になりながらも精一杯いっているのか
デネブは片手をぎゅっと握り拳で言っていて、それを言った時
また言葉をデネブは紡ぎだした。
「俺も精一杯もてなす!・・・だから!侑斗の為に!!!」
「・・・はい。」




じゃぁ今度の日曜日に遊びに行きますね?





(侑斗ー!俺やったよ!早速お祝いに鯛を買わないと!!)
(ってかそんなに盛大にすんな!・・・つか。)
(ん?・・・どうした?)
(お前、みつきの好きなのを聞いたのか?)
(!?侑斗ー!!!!)
(知らねぇよバカ!)









Suzuno Asaka
Dream Novel 2007,11 14

ごめん、かっこいいデネブとかわぁいいデネブ期待させてくださった方
ごめんなさぁぁぁぃ!
ただ日常の一こま的なモノででんおがかきたくて。
つか()内のセリフを侑斗とデネブの会話をかきたかっただけなんです(笑)
デネブはいつもいっぱいいっぱいだといいとおもうんだ。


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