カタログ内の赤いレーサーボックスをみつきは見た。
オフィシャルが考えたレースに一位となればカタログ内から好きなのを選べると
聞いて早速出場。
しかし、一位を独占したが結局準優勝。
飛び入り参加のファイターのマシンが入ってきて抜かれてしまった・・・
でも笑った顔でファイターはみつきの前にやってきた。
ファイターの手には赤いレーサーボックス。
「みつき。これ、烈くんにあげなよ。」
「・・・は?」





その言葉をみつきは聞いて?マークだ。
ファイターは「ほら!」と渡したがみつきはいいよとファイターに送り返す。
あたしが、烈くんに誕生日プレゼントをきちんと買ってあげたい。
でも、お金が全然なくて・・・。
みつきはサイフをファイターの前へとだした。
「ファイター!!お財布内のお金全部あげるから交換して!!」
中には1万円が2枚。細かいお金が少々。
ファイターにタダで貰うなんてムシがよすぎる・・・
その 三月の勢いにファイターがクスリと笑った。

「わかった。じゃぁ、これで成立。」
「!ありがとう!!」
みつきの熱意が届いたのかファイターはお財布の中身と交換で
交渉成立したのであった。






おはよう







朝日が昇り、また今日が始まる。烈は起きあがると手には昨日みつきから貰った
赤いレーサーボックスがあった。中は烈のマシンにあったコーナー重視セッティング用の
モーター・タイヤ・シャーシなどが入っているのが中心の為、もっと喜びが一層に高まる。
自分が尊敬していて、好きな人からのプレゼントだから――――
烈は今日の朝は豪を起こさずに居間へと足を急がせる。
母はもう起きていて烈は「後で豪を起こしておいて」と言付を残して玄関の扉を開けた。



通学路で黒いランドセルをしょっている烈。今日は烈が日直な為
学校に今日はちょっと早く着かなければいけない。
早く学校に行かないと、と烈が思っていると一つの白いアパートが烈の視線を落とした。
ちょっと年代を感じるようなアパート・・・その2階はみつきがすんでいる。
静かだからきっとみつきさんは会社にいったんだな・・・と思い足を急がせようとした時
ガタンッとまるで扉が壊れるような音が烈の耳に響いた。



「あれ?烈くん!!おはよう!」

たたたっと階段を降りてきて笑っているのは自分が考えていた人物に
烈はちょっと驚いた。
「あれ?会社ですか?」
「そうなの!寝坊しちゃった。」
昔からそうだからね〜とあははっとアホくさく笑って烈に答える。
アホくさい彼女なのにピシッと決めているスーツが似合うのは烈からしてみれば
新鮮なのだ、というかみつきにスーツが似合うなんて思わなかったが実際は似合うの一言。
「あの、みつきさん・・・」
「ん?どうした烈くん。」
「・・・時間大丈夫ですか?」
烈の言葉にみつきの笑顔が一時停止のように止まりぽけっとに
閉まっていたケータイで時間を見ると
時間を言えないほどにビックリした顔をしていた。
「遅刻だ!じゃっまたね烈くん!」
しゅたっと敬礼のポーズを取りながらにっと無邪気な顔をしつつ
烈に笑顔を向ける―――






「あっ・・・みつきさん!」
「?どうしたの?」
「昨日はありがとう!」
それとおはようございます!いってらっしゃい!!と
烈の声を聞くと 三月の笑いが一層深くなり「夜、会社帰りに寄るね!!」と
みつきは走って駅へと目指す。
烈もみつきを見送った後、学校方面へとまた足を急がせる。













夜、星馬家に笑い声が一つ増えたとか、増えてないとか・・
おはよう。END
(星馬烈 誕生日後日談)
Suzuno AsakaDream Novel 2006,0410


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