「みつき!このぐらいでへたばりゃしないだろうな!」
「へっちゃらだよ、太史慈。」



みつき は左手に力をこめながら刀を扱い
太史慈の攻撃をかわしながら
身軽な自分の体をどう太史慈に対抗していこうか
脳内の戦法を引き出していく。

任官試験が今年も開催される、しかも今回は凌操将軍の息子:凌統も試験を
通るというのである・・・が、
今回太史慈が最も力を入れて倒そうとしている奴がいた。
太史慈が陶酔していた孫策から玉璽を奪ったのではないか
と疑いを掛けられているのが

陸遜という青年。


任官試験に向けて太史慈は みつきを連れて稽古をしようとし、今がその最中だった。
炎烈鎧を身に纏っている2人はガンガンッと力ある限りのを叩くような音がする。

太史慈は大斧、 みつき は刀一つ。
身を沈め太史慈が みつき が視界にいなくなったとき
みつき のチャンスがやってくる。






「ちったぁすばしっこくなったな。」
「そりゃ・・・どうも太史慈将軍。」
「お前も将軍だろみつき。」

一休みなのか2人は地べたに座り互いの背中を寄せた。
ピー、・・・と小鳥のさえずりも聞こえゆっくりとした時間が過ぎる。









みつき がこの呉に来て実に数年。
まだ孫策様がいた時に凌操の後ろについて
回っていたのが凌統以外にこの女:みつきだった。

しかし、ただの女で無いってことはすぐにわかった。
刀に刻み込まれている呉以外の国の文字。
それは見たことのない文字で太史慈にはわからなかった。

次に前に呉の街を警護していたときに乱闘が起こったときにも
制裁にはいり見事な刀裁きにそのときの孫策も驚きを隠せなかったらしく
凌操の承諾の元 みつき は呉の武士に任命されたのだ。




太史慈は最初は気に食わなくみつきに当たったりしていたが
今は戦友で自分の力いっぱいの攻撃をかわす、ぞくぞくする
戦い方には認めている。

今も みつき との稽古に本気を出している自分がいた、手汗が握る
「みつき」
「あ?」
「・・・・あと少ししたら練習再開するぞ。いいな。」
「あぁ。了解した」




全力で相手できるのがいるのが幸せだと思えるようになったのは
お前のおかげでもあるのを忘れるなよみつき 。
そんな言葉を絶対出さないが太史慈の思いはでかい大斧に託される。





相応しい場所を与えられた幸せ。







Suzuno Asaka
Dream Novel 2007,0524


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