七松小平太(高校3年生)×主人公(中学三年生)
*両者とも室町時代の記憶アリ。主人公は元忍たま。
*中学から大学までは繋がっている設定で。
*ミディアムなこげ茶色の髪の毛をしているまだまだ受験生。
真面目な性格・中等部生徒会役員。
出会いは小等部時代と思ってください、そうしないと辻褄あわない(笑)



「みつき!チョコレイトあるんだろう!?」
「ちょっ、小平太先輩!突然なんなんですか!?」
「・・・なんだ、お前からあるって信じてたのに!」
「意味がわかりませんが・・・信じないで下さい。」

私がこの3年生の七松小平太という恐ろしいほどに
体力ありすぎる男の先輩との縁ははるばる室町時代からという
恐ろしいものである。
私は最初は七松先輩や同じ学年の三之助や平 滝夜叉丸先輩やらと
まったく同じ体育委員会に入っていた。
一応いっておくが今見たく女の子ではなかった為
先輩とはいい先輩後輩と思っていてくれていたみたいだが・・・
なんとまぁ、私はまさかあの先輩に惚れられてしまった。
・・・自意識過剰ではないことは勿論である。

「七松、お前中等部に来すぎだぞ?」
「はい!すいません先生ー!」
「・・・赤坂。後はいいから七松と帰れ・・・」
「・・・はっはぁ。」
先生が苦笑いをこぼしながらも窓でニコニコとしている
七松先輩は全然悪気なんて言う考えはないらしい。
ちなみに現在は5時間目の終了5分前でありほぼ授業の復習を
している最中に先輩は廊下の窓を開け、私に声をかけてきたのだ・・・大きい声で。
しかもなぜかチョコレイト要求。
他のクラスメイトからは「仲がいいな赤坂!」とか
黄色い声援が所々で聞こえてくる・・・小平太先輩は後輩から好かれているのが
よくわかることであるが今はいい風に感じられない。
顔をうつむかせながらもみつきは教室を出て、誰もこないであろう
屋上へと足を運ばせた。




「先輩!今後絶対、中等部には来ないでください。」
「なんでだ?」
「・・・一応灰色の受験生なんです!」

制服を来てニコニコとした顔をしているこの人をぶん殴って
やりたい。私が一生懸命勉強しているのにこの人と来たら
のほほんとしているし気合を入れるためにとみつきはミディアムなこげ茶な髪の毛を
一つに束ねながらもきっとみつきは威嚇するような目で小平太をみていた。
「ってか、先輩なら部活の差し入れ等でチョコレイト沢山もらうじゃないですか。」
「・・・まあ貰う事は貰うんだが・・・」
と先ほどまで気が付かなかったが小平太の左手にある大きな手提げ袋が目に入る。
ほら、と戦利品のように沢山入っていたのは色とりどりの包み。
―――チョコレイトである。
バサバサバサ、と行きよいよくチョコレイトが屋上のコンクリートの
上に叩きつけられる。
「ちょっ!何してるんですか。」
「何って、みつきが貰ったのか?と聞いてきたから見せただけだ。」
で?みつきからは!?とまるで犬が大好物な餌を待ち遠しくみるような
視線でキラキラとこちらをみていた。

・・・正直受験受験でみつきはすっかり、頭の中に乙女の告白の日を
完璧に忘れられていたのである。
「(友達がチョコくれた意味が昼にようやくわかったんだもの)」
昼に友達たちがチョコレイトを配っていて、自分にも友チョコが
回ってきたのを思い出す・・・鞄の中にしまってある手作りチョコレイトが
入っているのを静かに思い出して視線を自分の鞄にした時
ばっと両手しっかり鞄を手にしていたのに・・・小平太に奪われてしまった。
にっしっしと悪巧みするような笑顔を見せる。

「ここにはいって・・・いるじゃないか!」
「・・・いや、それは。」
彼が強引にガサゴソと探って見つけたのは、案の定友達からの友チョコで
しかも手作り感たっぷりのそれをみると小平太は嬉しそうな表情を浮かべる。
小平太はみつきの言葉を聞くまでもなくその包みの中のチョコに手を伸ばした時
ぐいっとみつきは小平太の両手を制止させた。
焦った声と表情がみつきを支配する。
「だっだめです!」
「どうしてだ!私の為に作ってくれたんだろう!?」
「ちっ・・・違うんですってば!」
驚きを隠せない小平太はそんなみつきの手を退けようとするが、ふるふると
首を横に振って拒否する。
小平太がそこまで楽しみにしていたのか、だったら無理にでも思い出して作れば
よかったとみつきは頭の中で小さく後悔している。

それに、手作りのチョコだと勘違いされて他の人のチョコレイトを彼の口に
入れたくなかった――――。
・・・するとチョコを持っていた小平太が
チョコレイトを落とし、ばっとみつきの手を振りほどくとみつきの両手を小平太の
大きい手が捕まえた。ぐっと逃げられないように力を加えられて・・・
「!小・・・平太先輩」
「その手作りは、他の本命に上げると言う事か?」
「・・・へ?」
「そうなのか?・・・みつき。」
小平太の顔を見た瞬間、また後悔の嵐だった。
本当にこの人は楽しみにしていたんだと・・・


先ほどの大量のチョコレートよりも、自分のチョコを本当に望んでいたんだと。







「なんだ、そういう事だったのか・・・」
「すいません小平太先輩。」
結局そんな彼の言葉と行動に耐えられなくなって
ボロボロと目から大粒の涙が止まらなくなったみつき。
そんなみつきをみて小平太もまたそんな彼女の顔をみるのに驚いたのか
どうした!と云われて、ついに真実を涙ながらに伝えた。
やっと涙も止まり、少し目が赤くなっているみつきを安心させるかのように
大きな手がみつきの背中をさする。
「驚いた。ここまでみつきが真面目だったとはな。」
「・・・」
「・・・なあみつき。」
「・・・なんでしょう。」



「チョコがない変わりに今日一日私の家でイチャイチャしよう。」
「・・・!?」




先輩との灰色バレンタインデー



「先輩!私今から塾が!」
「大丈夫だ!後日たっぷり私やオマケに長次と勉強してやる!」
「無理です!勉強するんですってば!」
「・・・私と一緒にいるのはイヤか?」
「・・・・・・」
「?」
「・・・先輩って無意識でそういうのやめてください。」


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