その3 もしも家康の誕生日にこんなことが起きたら?・2ページ目

広間…ーー
信長「家康に…佐助。どうした」
家康「佐助が信長様から許可を頂きたいそうですよ」
そう佐助くんが言ったタイミングで私は追い付いたので、丁度いいタイミングだったみたい。
信長「許可?」
佐助「はい。…あぁ、皆さんが丁度居て良かったです」
姫「? なんで皆んなが居て丁度良かったの?」
佐助「実は家康公への贈り物は姫との旅行だったんだ。だから皆さんが居れば、行く前に伝えれると思って」
三成「旅行ですか!いいですね」
秀吉「へぇ。家康、ゆっくりして来いよ?」
政宗「一体旅行先はどこなんだ?」
佐助「…現代です」
佐助と信長様と光秀さん以外の全員「「「「…え?」」」」
光秀「現代と言うと、姫と佐助がいたところか。そんなに簡単に行けるものなのか?」
佐助「いえ。実はワームホールと言うものが無いと行けないんです。ちなみにワームホールは不定期に現れるものでして、あと四半刻(30分)くらいで現れます」
姫「え、そうなの!?じゃあ、帰りは…?」
佐助「帰りは俺たちがワームホールに巻き込まれた場所覚えている?あそこに明日の午後5時頃に行けばこっちに戻ってこれる。…と、言うわけでいいでしょうか?信長様」
信長「いいもなにも家康はもう子どもじゃ無い。ただ、家康」
家康「はい」
信長「戻って来い。いいな」
家康「あんたに言われなくても戻って来ますよ」
信長「ふっ…なら良し」
佐助「話はまとまったみたいですし、行きましょう」
家康「行くって…荷物は?」
佐助「現代では着物はあまり着ないので衣類は向こうで調達した方がいいですし、向こうの物を使った方が荷物にならないので、荷物を持たない方がいいです」
姫「確かにそうかも…。あ、そうだ。免許とか持ってきていい?」
佐助「あぁ、勿論」
姫「ところでワームホールが現れる場所は?また本能寺?」
佐助「本能寺じゃ無いんだ。現れる場所はーー」
そう言って佐助くんと家康と行った先は、あのお花畑だった。
姫「佐助くんを信じてない訳じゃないけど…本当にここ?」
佐助「あぁ。100%ここだ。俺は巻き込まれる訳にはいかないからここで別れるね。家康公、1日早い誕生日の贈り物ですが、楽しんでください」
家康「…あぁ。……その…ありがとう」
佐助「! はい。では邪魔者は退散しますね」
そう言って佐助くんは音1つ立てないで去って行った。残された私達はワームホールが現れるのを待つのみだ。
姫「楽しみだね!家康」
家康「うん、そうだね」
そして他愛もない話をしていると、天気が崩れ、雷がゴロゴロと鳴り響き、ワームホールが現れた事を知らせる。
姫「行こっか、家康」
家康「そうだね。はぐれないように、ん」
と、言って手を差し出され、私は手を重ねた。そしてその瞬間、ピカッと光り、その眩しさに私達は目をつぶった。

[ 10/10 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]

ホームに戻る


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -