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「どうしてそんなことになっちゃったのかな」


 鷹人さんがため息混じりに言った。

 帰宅するや否や、まず双子に詰め寄られた。先日新聞部部長、つまり御堂先輩のことを尋ねたのが仇となったみたいだ。そこにすでに帰宅していた鴇矢くんも加わり、宥めるのにとても時間がかかった。
 そして、「鷹人さんが帰宅したら相談する」と言ったからには言わないわけにはいかなくなった。双子が連絡していたようだから、いつもよりもお早い帰宅だったのも少し辛い。

 とりあえず人数が揃ったということで、今日あったことを簡単に告げた。


「どこからバレたのかは分かりません。ただ、行平が気を付けろって忠告してくれて…」
「行平って風紀?」
「それも初耳なんだけど」


 双子に突っ込まれて気付く。慌てて話すと駄目だね、言わなくてもいいことまで話してしまう。
 どうせバレることだ。行平との関係も簡単に説明していると、玄関の方で音がした。

 まだ帰ってきてなかった人といえば、もちろん。


「深鶴、お帰り」


 深鶴先輩だ。

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