024 =====

「もしかして…」
「もしかしなくとも」
「柚流だな」


 思っていたよりお早いお帰りだ。でも、騒がしさは行きよりひどい。きっと、引き連れる有名どころの数が2倍3倍になっているんだろう。


「じゃあ、俺引っ込みますんで!」
「ん、教えてくれてありがとな。あと、顔見れてよかった」
「…ッ」


 ずるい。会長はずるい!
 見た目がカッコいいんだからあの微笑みは反則だ。しかもあの台詞、カッコいい以外の何物でもない。俺の顔が赤くなるのも不可抗力だ。


「今日は赤くなるんだな、白りんご」
「…うるさいです」
「ほら、りんご! 早く引っ込まねーとヤバいぞ!」


 鶲に腕を引っ張られながら考えていたことと言えば、会長のカッコよさについてと赤くなった顔の戻し方くらいだ。
 だから、当然後ろの2人の会話だって頭に入るわけがなかった。


「うちのりんごにちょっかい出すなよ」
「いいだろ、いじんの楽しいんだよ」
「しかもタカ兄が来るの知ってたくせに」
「確認だよ確認。鷹人先輩をダシに使うわけないだろ?」

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