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 もちろん授業を潰すようなことはしないので、準備はすべて休み時間や放課後を利用することになる。その分部活は出来ないし、帰るのも遅くなってしまうのだった。


「うちのクラスは喫茶店なんですが、僕は裏方に回ることになったんです」


 顔がいい人は表で接客、または客引き。それ以外は準備などの裏方に回るのは決定事項だった。もちろん新や双子は表での仕事を担当することになっている。
 俺は接客とか自信ないから裏方でよかったと思うけどね。料理なら役にも立てるし。


「そういやそうだったな…」
「先輩、生徒会の仕事してないんですか?」
「してるし。生徒会は夏休み前から準備を始めてるから感覚が狂ってんだよ」


 先輩が言い訳じみたことを言う。


「そっか、りんごくんのところは喫茶店なんだ」
「鷹人さん!」
「日程合ったら遊びに行くよ、鶫と鶲のことも気になるし。鴇矢をお供にしてね」


 そう言って微笑む鷹人さんはすごくカッコよかった。
 俺はどうせ裏方だけど、鷹人さんや鴇矢くんが来てくれると思うとすごく楽しみになった。せっかくの文化祭だもの、誰か呼びたいよね。

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