012 =====
技術の内容はテーブル作り……じゃ時間がかかるので、修理らしい。
なんでも、近くの海の家にちょうど修理が必要なテーブルがあったそうだ。しかも2つ。なんて都合がいいんだろう。まぁ、確かに潮風って傷みやすくなるもんね。
「…で。制限時間30分の間、俺らは何してるんですか?」
「そうだよなぁ……遊んどく?」
「遠慮します」
計画性のなさが明らかになる会話だった。
結局、やることがないのでバーベキューの準備に再び取りかかろうと思ったのだが、ハルさんに止められた。「勝負が終わるまであいつらとは馴れ合うな」だそうだ。なんか秋良さんに似てきた気がする。お腹空いた。
仕方ないのでハルさんたちと会話をして時間を潰すことになったのだが、なんだか春原さんたちの視線が痛かった。きっと向こうも「そいつらと馴れ合うな」って言いたいんだろうね、うん。
一方的に話を聞かされて1時間後。
「こ、これは…」
「なんていうか、予想通りだな」
片方はきちんと直されたように見えるが、少し傾いていた。足の高さが違うらしくがたついている。もう一方は揺れることもなく綺麗なフォームを保っていた。しかもトゲが危なくないようにヤスリがかけてあり、ペンキがはげた箇所も直してある。
勝敗は明らかだった。
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