031 =====

「3人とも謹慎だけ!?」
「しかも2週間って……短すぎ」


 双子からのブーイングを抑えながら苦笑する。

 あのあと夏目先輩から連絡があった。副会長の親衛隊であるあの3人の罰則についてで、内容は双子が言った通り。今はもう夏休み期間だから、謹慎は夏休み明けとなるらしいのだが。
 2週間なんて確かにあっという間かもしれない、双子の言うように短いだろう。でも、あの3人ならちゃんと反省出来るハズだ。いくら期間が長くても、反省しないのでは意味がないのだから。


「しかも副会長は何もないって」
「おかしいだろ、黒幕なのに!」
「だから誤解なんだって!」


 副会長がツンデレだなんて、ましてやそれが原因で今回のようなことになったなんて。言えるわけがなかった。だから濁した言い方になってしまったのだが、誰もそこに突っ込んでくる人はいなかった。


「あ、そうだ。りんごくんは夏休みの予定ある?」
「え?」
「実は2週間ほど別荘に行くことになったんだ」
「りんご…も、一緒に行こ…?」
「え…?」
「ここに置いていくわけには行かねーからな、お前も連れていこうってことになったんだよ」
「え───ッ!?」


 どうやら、夏休みも休まる時間はなさそうだ。

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