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 風邪をひいてすでに数日。あの日を境に、俺の日常はまた少し変化していた。

 まず、先輩が自力で起きるようになったこと。起きる時間はまちまちだけど、俺が起こしに行く前に下に降りてくるようになったんだ。まぁ、たまに狸寝入りして俺を布団の中に引きずり込むという悪戯を仕掛けてくることもあるが。
 あと、東雲の睨みが和らいだ。気がする。こちらはあれ以来会話をしたわけでもないので明確なことは分からないが、彼よりもう1人の爽やかくんの方がよほど怖い。

 逆に、会長はあまり接触して来なくなったように思う。偶然すれちがったことも何度かあるが、そそくさと立ち去ってしまうのだ。多分、鷹人さんとの件で何をどうしていいか分からないんだと思う。

 そんな、球技大会を一週間後に控えた梅雨入り前のことだった。


「りんご、種目何にする?」
「個人競技か、すぐ負けそうなヤツがいい」
「……思ってても口に出すなよ、それ」


 球技大会の種目は全部で7つ。野球にサッカー、バスケにバレー、卓球、ドッジボール、そしてバドミントンだ。やるならバドミントンがいいんだが、バドミントンってやけに人気あるんだよなぁ。

 俺は人気がなさそうな卓球を選択すると、自分の席に戻った。
 ちなみに新はバスケをやるようだ。本人はラケットを使う競技がいいって粘ってたんだけど、人数が足りないのと周りの希望が強くて諦めたらしい。イケメンは大変だ。

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テーマ「人外ファンタジー」
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