「あのー白石くん」
「おっなんや?」
「先生がこれ出しといてってさ。出してないの白石くんだけらしいよ」
「えっほんま?えっなにこれこんなんあったん」
「先週くらいに言っとったよ」
「ほんまか〜!あかんなぁ、最近忙しくてつい忘れてもうてて…」
「あーそっか、全国やっけ?頑張ってね」
「おう!今年こそ優勝狙っとるからな」
「すごいよねー、白石くん頑張ってて」
「そないなことないで。自分とこも頑張っとったやん。関西なんて」
「そんなんテニス部に比べたらかわいいもんやろ」
「でもベスト8やろ?じゅうぶんすごいって。もっと自慢してもええとおもうよ」
「そっか。やっぱ白石くんはすごいなぁ」
「おん?どこが?」
「部活すごいがんばってて勉強も手抜かんし、こうやって人のこと素直に褒められるって、なかなかできんよ」
「そ、そっか…?でも提出書類忘れてるんじゃ、ぜんぜんすごないやろ…はは」
「だからええんやないの?」
「……………」
(じ、自分好きな人とかおったりする…?)
(?いや、おらんよ)
(ほんま…!)
ーーー
本当の俺を見てくれる(笑)
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