泣き虫 | ナノ




 家に帰るなり、風呂に入った。
 熱くなっていた頭が、ゆっくりと冷めた。今更になって、言い過ぎたと後悔する。正直気持ち悪いし、理解は出来ないけど、あそこまで言う必要は無かった。後悔先に立たず、だ。でも謝る気にはならなかった。

 それから三週間たった。
 畠山は学校を辞めたらしい。あれから学校には来なかったから、理由は知らない。
 桜木さんは学校に来るようになった。以前のように明るくなったが、俺のことは大嫌いみたいだ。
 俺はというと、以前よりも嫌われている。特に畠山や桜木さんの友人からは、シカトされたり睨まれたりする。
 本当に、どうして俺がこんな目に遭わなきゃならないのか。さっぱり解らない。
 思わず溜め息が出た。

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