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どうして、時間はこんなにも速いのだろう。
どうして、好きな事してる時ほど短く感じるのだろう。

「じゃ、また会おうね!!」
「あぁ」
「あ、メールして!!!電話でもいいけど!!」
「わかってるって」

アドレスを交換して、一緒に大学までの道を歩いて。
ゆっくり歩いたはずなのに、キャンパスに着いたのはいつもより早い気がした。
俺とコイツは、別々の校舎。
中庭まで来て、反対に歩かなきゃなんないのが、何でだろう。寂しい。

「じゃ、そろそろ行かなきゃね」
「ん・・・good bye」
「じゃあね」

お互いの足が、別の方向に向けられた。
そのまま一歩を進める。
振り返ると、佐助はもう、校舎に向かって歩いていた。

俺も、また校舎に向けて歩みを進めた。



君ともっと、一緒にいたかった。





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