政宗の身体を支えて歩く。
腰に手を回して、思った。
細いな、って。
いや、俺様も人の事言えないって自覚はしてるよ?
ケド、政宗はもっと細いんじゃないかなって、思う。
何ていうんだろう・・・女の子じゃないのにね、くびれてんの。
腰が。
男の体〜っていうようなゴッツイ感じがないんだよね。
まぁ、当然女の子とは違うんだけどさ。
そんな身体の本人は今、メッチャ酔っ払ってて、足元おぼつかない状態。
さっきは手から離れて行って、電柱に向かって行った。
あのまま行ってたら、確実にゴチン、ってなってた。
だから手は、離せない。
「ぅお!?」
突然肩に回していた腕が引かれる。
見ると、一軒のアパートに彼は向かおうとしてる。
「此処お家〜?」
「・・・ん〜」
ぐいぐいと、引っ張られる。
どうやらお家に着いたようだ。
道路に面した部屋の二階。
其処が彼の部屋のようで、今は俺の前でポケットガサガサしてる。
君はこの気持ちに気付いているだろうか?
俺・・・帰りたくない
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