「何飲む〜?」
「俺はいつもの」
「はいはい、親チャンはビールね
・・・えっと・・・」
「・・・政宗でいい」
「う、うん
じゃあ、政宗・・・は?」
「・・・ビール」
「了解!」
店に入って、ボックス席(・・って言うのか?)に座る。
猿飛がメニューを見て、注文を決める。
「すみませ〜ん」
店員に声をかける彼を見て、なんだかすごいと思う。
・・・俺はあまり、店員とかに話しかけるのが得意じゃない。
というか、知らない人とはあまり話せない。
だから居酒屋に来ても、注文は全部元親に任せてしまう。
だけどコイツは、ヘラヘラして、気軽に話しかけてる。
(・・・凄いな)
「・・・ん?どしたの??」
っっ//////
「な、何でもないっ」
(ふ、不自然過ぎんだろ!!!!)
思いっきり顔を背けてしまった。
ホント、不自然だ・・・!!!!!
だけど、心臓が酷く煩くなっていて、もう一度彼の顔を見るなんて事は、俺には出来なかった。
無駄にするまいと、普通にしようと思うだけ、どんどん上がっていく心拍数が、どうか君に聞こえませんように
なんて、心の奥底で願った
- 15 -
[*前] | [次#]
ページ: