12







(あれ?)

親チャンと歩き始めてすぐ。
見つけてしまった。
君の背中。

(声、かけてみようかな・・・)

親チャンは、まだ気付いてないみたいで、話し続けてる。
だけど、あいにく俺には聞こえていなかった。
だって、目の前に君が居る。
君が、居るんだ。

「ん?佐す・・・」

親チャンが、ようやく俺が殆ど話を聞いていない事に気付いたらしい。
俺を見て、次に俺の視線を辿る。

「あぁ・・・そう言うことか」

そして、笑って言ってくれる。

「アイツも誘うか」

持つべきものは友、だね。

「お〜い!!伊達〜っ!!!」

叫んで走っていく、友達。
走って、君の肩を捕まえた。
ビックリしたように振り返る君に、色々話す。

そして君の眼が、俺を捕えた。



友がくれた、君との始まり





- 12 -


[*前] | [次#]
ページ:




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -