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後ろが気になる。
2人が仲良く、並んで歩いてる。

だけど俺は、振り返れない。
だって、邪魔しちゃいけないから。
俺が話し掛けて、2人の楽しそうな雰囲気を、壊しちゃいけないから。
涙が出そうなのを、俺は必死に耐えながら歩く。

「・・・haっ」

何泣きそうになってんだよ、俺は。
一人の帰り道なんて、いつもの事だろ?

後ろに誰が居たって、関係ないだろ?
大体、アイツに俺が惚れてるなんて知られたら・・・


『うゎ・・・キモっ』

『あり得ねぇだろ』


もう、嫌だ。
人に蔑まれて、傷つけられて、ソレを背負って生きるのは。

馬鹿になんてされたくない。
だから・・・隠しとおさなければ。
絶対に、隠しきらなければ。
誰にも、悟られないように。
他人と同じように生きなければ。
一点の汚点も無いように。



自分の首を絞めているのは、自分





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