「なぁ、今日飲みに行かねぇか?」
きっかけは、チカちゃんのその一言。
いきなり人のいる棟に乗り込んできたと思ったら、そう言って、俺様の返事なんて聞かずに去って行った。
まぁ、答えがわかってるからなんだろうけど。
俺様が午後が休みの時に、先輩は誘いに来る。
何で知ってるのか。
それは多分、俺の話しの端々から悟ってるんだと思う。
だからこうやって嵐のようにやってきて、来た時と同じように去っていく。
ホント、迷惑極まりない人。
だけど、優しいから。
いい人だから。
だから俺も断らない。
それに彼は・・・唯一、俺の気になる人の情報を持ってる知り合いだから(多分他にもいるのだろうが、俺と面識があるのは恐らく先輩だけ)。
「も〜・・・ホント、忙しないなぁ・・・」
そう言いながらも俺は、自分の顔に笑みが浮かぶのを、耐えられなかった。
考えるのは、勿論君の事
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