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話したい、話したい。
話して・・・みたい・・・。
強く強く、そう思った。
こんなの、初めてだ。

「どうすっかな・・・」

そんな思いの勢いで、俺は今情報科が入っている棟の目の前にいる。
来てから・・・気付いた。

「・・・今日アイツ、来てるかわかんねぇし・・」

そう。
何の確認も無い。
ってか、そんな手段は持ち合わせていない。
だから俺には、あのorange(猿飛佐助って名前だった)が来ているのかもわからないのだ。

どうしようか?
このまま戻ってしまおうか?

考えた時だった。
別の棟・・・確か理工学部の棟から、目当ての人物が出てきたのは。
隣には、元親が居る。

「あ・・・」

2人は、楽しそうに話している。

(・・・邪魔しちゃいけない)

咄嗟にそんな考えが浮かんできて、俺は2人に見つからないように離れたところを、校門に向かって早足で歩いた。



臆病な俺は





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