「佐助・・・」
「ん?」
夜、いつもの様に同じベッドの上にいたら、政宗がくっついてきた。
普段、あまり人にベタベタしない彼としては珍しい行動にドキドキしたのも束の間。
「冷たっっ!?」
ピトリ、と。
冷たい冷たい、保冷剤さながらの足が、俺様の足にくっついた。
キンキンに冷えてる・・・。
もともと冷え性な政宗だから、冷たいのはいつもの事だけど、今日はいつも以上じゃない?
「廊下冷たかった・・・」
すりすりと体を擦り寄せながら、政宗が小さく呟いた。
冷えてるのは、足だけじゃなかった。
くっつくとわかる、体全体の冷たさ。
「寒い?」
「・・・・・・寒ぃ」
そう言って政宗は、より一層俺に体を密着させた。
そっと、冷え切った体を包み込み、抱きしめてやる。
少しでも、俺の体温が伝わるように。
「あったかい・・・佐助、こたつみてぇ」
「湯たんぽじゃなくて?」
「佐助が俺のこと包んでるから、こたつ」
「ははっ、人間こたつ」
それでも少し寒いのか、体を丸めた政宗。
思わず笑いが零れた。
「何笑ってんだ?」
「政宗が、猫みたいだと思って」
「猫?」
「うん。こたつで丸まってるから」
「ねこ・・・」
「そ。俺だけの、子猫ちゃん」
「じゃあお前は、俺専用のこたつ決定な」
「最初っからそのつもりだよ」
ねこはこたつで丸くなる
猫とこたつは二人でひとつ
fin
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