「そろそろ休憩にするか〜」
政宗のその声で、張りつめていた空気が緩んだ。
佐助も後ろにゴロン、と寝転がり、息を吐く。
いい考えが思い浮かんだ。
政宗がどんな反応を示してくれるか、楽しみだ。
「どう?終わりそう?」
「もうちょっと」
「嘘!!俺様全然まだなんだけど!!?」
「ははは、上の空で何ごとか考えてっからだ!!気になる女でも見つけたか?」
「・・・そうだって、言ったら?」
佐助のその一言で、空気が冷えた。
政宗が目を見開いている。
「・・・嘘、だよな?」
「さぁ?それは政宗の解釈次第じゃない?」
佐助のその言葉に、政宗が俯いた。
「・・・そっか。そうだよな」
佐助からは顔が見えないその状態で、政宗が呟く。
まるで、酷く自分を嘲笑しているような
そんな声色で。
「そうだよなぁ・・・本気になるなんて・・・俺もお前も男だし、それに俺、こんなんだしっ・・・」
「政む「お前は始めっから・・・遊びだったんだな・・・?なのに俺、本気になったりして・・・馬鹿みてぇ・・・」
佐助はうろたえた。
こんなことになるとは、思わなかった。
ポタリポタリと、政宗の眼からは滴が落ちてる。
「最初っから!!!本気なんかじゃ・・・無かったんだろ?」
顔を上げた政宗の隻眼は、赤くなっていた。
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