>>3









「好きだ」





「……へ…?」


告げてから、およそ3秒。呆けたようにパカッと空いた口。それと同じく俺が言ってる事が理解できないという風に発された意味を持たない音。

そりゃそうだろ。

言ってる俺ですらさっき意識し始めたんだから。分かんなくて当たり前だ。

─もう一度、深く呼吸してから

「黄瀬、好きだ」

と伝える。

その綺麗な顔を両手で包み、答えを待つ。

すると、急速に赤く染まる顔。やっと俺が言った意味が分かったらしくて。

「なっ………な…!!!」

パクパク酸素を求める金魚よろしく何度か開閉する口。

それが、やたらに愛しく思えて。

(あー、こりゃ重症だわ)

ふと頭の片隅にそんな事を思ったけれど、今はそれよりも。


グイッ─。

黄瀬の頭を引き寄せ、その柔らかそうな唇を自身のそれで塞いだ。

















(なんと言われようと)


(この想いをキミに捧げる)












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