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「ハハハ、なんスか、それっ…」

キセキだってただの中学生だった。

ほんの少しだけ、天からバスケの才能を授かっただけの。

それをこの人はどう思っていたのやら、想像すると笑いが止まらない。

クスクスって尚も笑い続けていると、不機嫌そうなセンパイが睨んでくる。

スイマセン、なんて言って話を再開させた。



* * *



段々と自分の才能も磨かれていって、開花したとき周りを見渡した。

するとそこには誰もいない。

キャプテンだった赤司っち、No.1シューターの緑間っちも、紫原っちも。

そして、そんな俺らに幻滅した黒子っち。

高みへ上り詰めてしまい、周りを拒絶した青峰っちも。

あれだけ、ずっと一緒だと思ったのに。

各々が自分の力を持て余して、チームプレイなんかより個人の方が点が取れたし楽に勝てた。

それに気づいてしまった俺らがダメだったんだ。


「俺は自分の力を見つけてから、改めて青峰っちを誘ったッス」

久々の1on1に。

でも……

「彼はそれを受けてはくれなかった」


『お前じゃまだ勝てねぇよ』

そう記憶の中のアンタは言う。

以前のどこか優しさを含んだ、俺の憧れた時とは違う完璧に格下と見て、嘲笑う視線で。










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