20120909
I cannot‥(緑高)
※高尾くんが人外
※時代も弄ってます
なんで、なんで俺は人間じゃなかったんだろう。広すぎる視界も、背中から生えた漆黒の翼も、全部燃え尽きてしまえ。
異形…鴉天狗として生まれた俺は、先日初めて恋に落ちた。
相手は人間の医者で、珍しい緑色の髪に男にしては長いまつげ。人ごみの中にいても頭一つ飛び出る高身長。嫌でも目立つヒトだった。
はじめは、見てるだけで幸せだったのに。
我が儘な俺は段々と近付きたいと願ってしまった。触れたい、触れられたいなんて。
ぱっと見普通な俺は、なんの問題も無く人ごみに紛れた。
そこまでは、良かったんだ。
生憎と横を通り過ぎた陰陽師。しかも無駄に力を持ってて、俺は正体を見破られる。
そこに居られなくなって、頭上へと羽ばたいた時、目下に彼が見えた。
その翠の瞳に映るのは、バケモノ。
もう二度とアンタを見ることすら叶わなくなった。
22:30 | CM:0