Short×short

20121201

英語題詰め合わせ(青黄)



 「青…」

 みねっち。

 そう黄瀬が乾いた声で俺を呼ぶ。

 悪ィな。…けど、お前はこんな白黒だけの世界は生涯知らなくていいから。

 ─その手を振り払って、俺は今生最高の嘘を吐いた。


  That's my own affair.(口出しするな)

─君を拒む領域で─



-------------------


 人の模倣(コピー)を重ねていくうちに、本当の自分が俺にも分からなくなった。

 天から与えられた才能だと周りはこの能力を囃し立てたが、どこがだと叫びたくなる。

 ─存在意義さえ失えて、俺はどこへ行くのだろう。

 It exists.(存在するということ)

─生きる、ということ─ 


-------------------


 例えば、あのインハイで黄瀬が俺と当たらなかったとして。

 今の俺は無いだろう。

 それよりも前、中学でのあの日、俺がアイツにボールを当てなければ。

 今でも黄瀬はモデルを本業とし、バスケなんかやろうとも思わなかったに違いない。

 WCで、テツと火神に負けた時確か一番に報告した。

 そうすれば泣き声で、また以前のようにと1on1を強請ってきたのは記憶に新しい。

 ─つまり過去から現在までの俺のバスケに、アイツは必要不可欠だった、って事だ。


 My precious(いとしい人)

─君は何者にも代え難い─



--------------------
23:58 | CM:0

Comment

 
は必須項目です。





  

画像の数字を入力



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -