かわいいあの子

29,999打 弥々様に

本当はこの班のメンバーでやっていけるのか、不安だったんだけどね。
ナルトはドベで事あるごとにサスケにつっかかるし、サスケは強さにしか興味ないし、サクラはサスケ以外に興味ないし。チームワークは、ばらばらもいいとこでしょ。
でもまさか、こんな事になるなんてね。


「あのウスラトンカチ!!」
「馬鹿ナルト!!」

「…あー、とりあえず落ち着けお前ら。」

簡単な任務のはずだった。Dランク任務でナルトは、可愛らしく頬を膨らませて文句を言っていた。
「えーっ!そんな簡単な任務ノーサンキューだってばよ!」
「文句言わないの!」
「う、サクラちゃん…」
うん、そこまではいい。いつも通り。
依頼人の護衛という簡単な任務、それも賊から荷物を守ってほしいとのこと。
そんな類の任務は下忍と言えども数をこなしている訳で、賊ぐらいなら、と高を括っていた。
俺としたことが、ナルトの意外性を甘く見ていた。

なんという不運なのか、賊とばったり鉢合わせ。依頼人を人質に取られ、ナルトとサクラは冷静さを失っていた。
ま、俺がいる訳だから賊なら簡単に返り討ちにできるんだけどね。
意外性ナンバーワン忍者うずまきナルト。その名前を付けたのは確かに俺だけど、まさかあそこまでとは…

「そんなじいちゃんを人質にするのは卑怯だってばよ!」

「は?」
「ん?」
「ナルト?」

意外性も体外にしなさい。なんとまぁ、年老いた依頼人を人質という乱暴な扱いを受けて腹が立ったというのは分かる。でも、自分が身代わりに人質になるなんて事は、いくらなんでもしなくてもいいんじゃない。忍なんだから。
とか、言ってる時間はなく、気づけばナルトはあれよあれよという間に賊に連れ去られてしまった。

「忍としてどうなのよ…」
「今更でしょ、カカシ先生。」

そして冒頭までに至る訳で、俺はナルトの救出に向かおうとした。

「ナルト救出は俺一人で行くから。お前たちは依頼人を送り届けるように。」
「カカシ先生、私も行きます。」
「え、」
「俺も行くぞ、カカシ。」
「んん?」
「行きますよ!カカシ先生!!」
「んんー?」

チームワークは最悪、連携もばらばら、そんなこの子達が。

「ナルトの馬鹿!心配させないでよ!」
「…すいませんってばよ。」

顔を真っ赤にして怒るサクラに、サスケも助けにきたくれたと喜ぶナルトに満更でもないサスケ。そんな三人に自然と笑みが零れた。

「うん、大いによろしい。」

終わり

(おいカカシ、ナルトにべたべた触るな)
(え、ええー)
(カカシ先生、それセクハラですよ)
(えー…)


29,999打 弥々様に捧げます!
ナルトが可愛くて仕方ないサスケとサクラちゃん、そんな三人が微笑しいカカシ先生の仲良し第七班ということで書かせて頂きましたが、すみません…ナルトの出番がっorz
ナルトがかわいくて心配性な二人になってしましました。
ですが、楽しんで頂ければ幸いです。ではでは、リクエストありがとうございました^^

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