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「ナールト、」
「う…味噌チャーシュー…」
「…うりゃ、」
「…!ぶっふ、」

突然息苦しくなって、目が覚めた。
まだぼんやりしている頭をフル回転させて、どうして息苦しいのか考える。

「あのねぇ、開けといてって言ったでしょ。」
「はれ…カカシ先生がいる…なんで?」
「窓閉まってるし、代わりにドアの方開いてるし、お前ねぇ…」

ぱっと、俺の鼻を摘んでいた手を離した。
あれ、ドア開いてたっけ?
そんなことより、俺にとってはカカシ先生が今いる事のほうが重要で、慌ててベッドから落ちそうになった。

「もう、何やってんのよお前は。」
「…っ!」

それを引き上げてくれたのはカカシ先生で、てかさ、

(近い、近すぎるってばよ…!それに、顔…!)

カカシ先生の顔が、丸見え。
月明かりしかないはずなのに、カカシ先生の素顔ははっきりと見えてしまっていた。
その素顔に見惚れたのは言うまでもない。

「ナルト、聞いてくれる?」
「な…何をだってばよ?」
「これ、俺が貰ってもいいの?」
「え…?」

これ、そう俺の目の前に出されたのは家に帰って直ぐに捨てたチョコ。
しかも俺が下手くそな字で書いた、「カカシ先生へ」ってメモ付き。
俺はカカシ先生に俺の気持ちがばれたってことに、すごく怖くなって、慌ててその箱を取り返そうと手を伸ばした。

「だ、駄目だってばよ!」
「え、駄目なの…?これ、俺にでしょ?」
「…だ、だって…」
「俺は嬉しいよ。」

そう言ってカカシ先生が綺麗に笑うから、俺は何も言えなくなった。

「聞いてナルト、」
「う、うん…」
「ナルトから貰うの二回目だね。」
「…」
「俺ね…好きだよ、ナルトのこと。」
「えっ…」
「今年はナルトから貰えないかと思ったよ。」
「カカシ先生?」
「一回目にナルトから貰う前から、俺は好きだったんだけど、お前のこと。」
「え、えぇええええ…」

何よその反応、って少し呆れているカカシ先生。
でも、俺達ってば…

「これで両思いって分かったね。」
「……っ!」
「俺と付き合って、ナルト。」
「…う、ん!俺、カカシ先生が大好きなんだってばよ!」
「ふ、知ってるよ。」
「……!」

あれ、なんか逆の様な気もするけど、まぁいいか。

 * * *

聞けば今日カカシ先生が里外の任務に就いたのは、俺以外からチョコを渡されたくなかったから、だそうで。
カカシ先生も俺にチョコを用意してくれてて驚いた。

「俺って幸せ者だよねぇ、ナルトから二回も貰うなんて。」

カカシ先生を見てたら、一回目のチョコは義理だった、なんて言えなくなった。



終わり

色々酷いですが、大目に見てやってください。(土下座)


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